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流星ワゴン [図書館]

流星ワゴン

流星ワゴン

  • 作者: 重松 清
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2005/02
  • メディア: 文庫

 物語の設定は非現実的だけど、背景は結構リアルで、今の同世代男性は身につまされる人が多いと思う。気づかぬうちに壊れていた家庭。そこからの立ち直り。どこでどう間違ったのか解らない。自分は一所懸命やってきたつもりだけど、何も解っていなかったんだなあと後悔と反省。家族と少しづつ気持ちを通わせるしかないよなあと、ゆっくり前に歩き始める。とても現代的。
 この作品が、その年の「本の雑誌」年間ベスト1になったのだから、いかに極身近な問題で悩んだり不安を持っている人が多いか、小説に異次元を求めるのではなく、身近な事に対する示唆や安らぎ、少しの勇気を求めているかが伺える。そういう意味では、確かにいい作品だと思う。


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コメント 1

かっぱ

でも、女性は描けていない。
 というか、解らないから描けない、描くことを放棄している。妻がとった行動の訳が説明されていない。つまり、夫にとってショックな出来事であれば何でも良かったし、その理由もなくてもいいのである。
 最後に主人公が歩むのは、傷ついた自分の再生への道である。つまりこれが、家庭が壊れた理由の一つではなかろうか。たぶん、家庭は再生できないだろう。
by かっぱ (2006-08-09 09:18) 

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