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模擬講義での質問の回答 [研究室]

宝塚西高校[ビル]で模擬講義をしました。これまで、高校生が大学にやってきて、観測や実験を行ったことはありますが、高校に出向いて講義するのは初めてでした。
生徒達は、慣れた教室での講義だったせいか、リラックスしているように見えました。リアクションや雰囲気は大学生と同じ感じ。今後数年間の学生の気質を予想するのに、いい材料になりました。
反省点は、CO2分析器の値が怪しかったこと[exclamation&question]。検定ガスが古いので、濃度が変化している可能があります。ですので、値そのものを他で計測された値と比較することはできません(大気中濃度の平均的な値は是非調べて下さい!)。

さて、「太陽光[晴れ]が海中にはいると、光の素粒子自体はどうなるのか?」との質問がありました。
太陽光は海水中の水分子を振動させます。これにより熱が発生して水温が上昇します。さてこの時に素粒子自体はどうなるかというと「水分子のO-H間の振動を励起させるときに消えます。光が消えてO-H間の振動エネルギーが増加します。(海事科学研究科Y教授)」

また、日食の観察で専用ガラスを使わないといけないのは何故?普段は太陽を見ているのに、と言っていた人がいましたね。
私は「普段は太陽を見ている」の部分に引っかかりました。恐らく普段太陽を見るのは、薄雲がかかった状態[曇り]、日出没、木陰[クリスマス]などです。いずれも太陽光が相当減衰している状態、或いは太陽本体でなく周辺の光で、しかもチラッと見ているのだと思います。
今回は、日中の、そして(出来れば)雲がかかっていない太陽[晴れ]を、まじまじ[目]と観察しようとしているのですから、陰からチラ見するのとは分けが違います。普段でも、太陽を凝視したい場合は必ず専用グラスを使用して下さい。直接見てやる!なんて挑戦は間違ってもしないで下さい[がく~(落胆した顔)]

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コメント 2

TNHS-M

光についての質問答えていただきありがとうございます。
こんなに早く答えていただけるとは思っていなかったので閲覧遅くなりました。
すいません・・・。
消えるってのはE=mc^2みたいなことですかね?
相対性理論まったく分かりませんが。(笑)(塾の講師が物体が消滅するときに質量×光速の二乗のエネルギーが発生するとか言っていた気がしたんで)

あとあの時最後に聞こうとして時間なかった質問なんですが地球工学と環境学の違いって何なんでしょう?
もしよければ教えていただけないでしょうか?
by TNHS-M (2009-07-24 23:40) 

かっぱ

TNHS-Mさん、コメント有り難うございます。

そうですね。質量を持った物質の運動が、エネルギーに転化されますので。

「地球工学」と「環境学」の違いについて私が勝手に定義するわけにはいきませんが、概念についてお答えします。
「地球工学」は工学的アプローチで地球に関する諸問題をに取り組むのでしょう。のでしょう、と言うのは、この言葉、理学の人間にはあまり馴染みがないのです。「環境学」との違いを問うぐらいですから、特に地球の自然環境がターゲットで、諸問題を技術でどう解決するかが中心なのでしょう。
「環境学」は、とても広いです。「環境」は必ずしも自然環境とは限りませんし(例えば労働環境とか)、理系からのアプローチだけではありません(例えばCO2排出権の売買とか)。自然環境&理系をイメージしているなら、「環境学」の方が理学的要素(現象の解明)が強いと思います。

by かっぱ (2009-08-03 19:58) 

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